あなたは、ねこといぬ、どちらが好きですか?
ねこ
ねこ好きにとって、その魅力は、たくさんすぎて、書き尽くすことができません。
柔らかくて、しなやかで、身体能力も高く、好奇心旺盛でいたずらっこ
くるくると変わる、気分でさっきまで甘えていたかと思うと、急にす~んとしたり
理由のわからないパンチをくらわしたりその変化がたまらないです。
動物の中で、ねこが一番好きです。
とても大好きなものが、ねことアロマテラピー
実は、ねことアロマテラピーで使用する精油は相性が悪く、いのちを危険にさらすものなのです。
わたしの周りを見渡すと、アロマテラピー好きに、ねこ好きは案外多いものです(主観ですが)
ねこは、大切な家族の一員です。
そんな方にとって精油がねこにとって具体的にどう危険なのか知っておくと、アロマテラピーもうまく活用しながらねこのいのちを守ることができます。
そこで、ねことの生活の中で気をつけることは何なのか?
精油の化学で見るとどの精油成分(芳香成分類)に特に気を付ける必要があるのか?
アロマ好きの方がねこと暮らすには、精油をどう取り扱えばよいのかについてまとめてみました。
アロマテラピーで使う精油とはどんなものなのか
アロマテラピーで使用する精油は芳香植物から抽出した高濃度のエッセンスです。
植物は、自由にすむ環境を変えることができないため、自らのために香りの成分を作ります。
これらの香りの成分は炭素と水素を中心とした有機化合物でできています。
精油の成分は多種多様な香りの分子の集合体です。
人の皮膚は簡単には異物を侵入させない構造になっていますが、香りの分子量はとても小さく、一部は表皮から、真皮、血管へと吸収されるという特徴があります。
その香りの成分は、身体と心に作用し、人はメリットを多く感じられるようになったことから生活の中でアロマテラピーとして使うようになってきています。
しかし、精油の種類によっては注意を要するものがあり、それを知らずに使用すると健康障害を起こすことがあるので、精油がどんなものであるかを知っておく必要があります。
ねこと人間は、からだのシステムが異なる生物
ねこは、哺乳類動物。同じ生物でも、人と猫は全く体のシステムが異なる生物です。
人は雑食可能な動物です。
ねこは完全肉食で人間とは違う代謝経路やからだの仕組みをもっています。
そして、とてもからだの小さな動物です。
ねこに精油が危険と言われる理由は、肝臓の代謝経路の違いにあります。
肝臓は体にとって必要なモノを作りだしたり、いらない化学物質を代謝してくれる臓器です。
ねこは、肝臓の化学代謝に、遺伝的に「グルクロン酸抱合」という肝臓解毒作用を持っていないことがわかっています。
そのため、人にとって特に問題とならない精油であっても精油がからだにとりこまれたことにより、中毒を引き起こし、命を危険にさらすというのです。
ねこにとって、精油は少量でも危険で、体内に取り込まれるのを防がなければなりません。
精油が原因で引き起こす症状
精油が原因で引き起こす中毒症状は、
- 流延
- 嘔吐
- 下痢
- 活気の低下
- 食欲低下、能
- 神経症状(低体温、運動失調、起立不能、等)
です。
アメリカのコーネル大学での実験でティートゥリーが高濃度配合されたのみ除け商品でねこに中毒症状が起き、1匹の猫が死亡、2匹は回復したそうです。
考えただけでも悲しくなりますね。
ねこを危険な目に合わせない!アロマテラピー生活の具体的な対策
では。
具体的に、ねこのからだに精油成分を入れないための対策について考えていきましょう。
ねこの体内に精油が取り込まれる可能性のある経路は
- 誤飲
- 皮膚からの吸収
- 肺からの吸収
です。
ねこはとてもいたずらっ子です。とても高いところも何のその。
気になったものを見つけると、隠したつもりでも、しつこくほじくり出し触ったりすることがよくあります。そして、ものをおとすのも得意です。
小さな小瓶に入っている精油が、割れ、触れてしまうことも予防しなければなりません。
そして、誤飲だけでなく、皮膚からの吸収にも注意が必要です。
ねこの皮膚は人間と異なり、表皮は人の半分以下の薄さです。(人間の表皮の厚さ0.2mm)
小さな分子を持つ精油は、表皮から吸収され、真皮から血管へと吸収される可能性があります。
精油をディフューザーや、加湿器に入れるなどの拡散を行った場合、小さな香りの分子が空気中を漂い、ねこの毛や皮膚に付着します。
また、毛づくろいをする習慣から、毛に付着した精油の香り分子をなめてしまう可能性があります。
そして、肺からも香りの分子は体内に取り込まれ、中毒を引き起こすおそれがあるのです。
もう一つ気をつけなければならないのは。
飼い主さんの手や体の皮膚をなめる習慣のあるねこちゃんです。
飼い主さんの皮膚につけるものも、注意が必要です。
お風呂場の水を飲む子もいるみたいなので、入浴剤として精油を使うケースは、注意です。
お風呂場に猫が入らないようにする習慣も大事です。
ねこを飼っている飼い主さんは、このように、大切な家族のために精油とねこの性質を考えて、アロマテラピーを実施するのが安全です。
では、ねこ好きのアロマセラピストたちは実際、生活でどう対策しているのか?
たずねてみたところ、やはりねこが出入りできる部屋と、アロマテラピーをする部屋は別にしているということでした。
みちゅーるも、ねこが近くにいるときはしっかり手を洗ったり、芳香器は使わないようにしています。
安全に慎重にうまく付き合うことが大切です。
精油の化学で見る、どんな精油成分が特に危険なのか?
具体的にこの成分のものはダメだよ~というものをあげてみます。
ねこに禁忌の香りの成分(芳香成分類)は、モノテルペン炭化水素類、フェノール類、ケトン類がダメです。
以下に挙げる精油は代表的なモノです。
例になくても、様々な精油に含まれる成分です。
これ以外だと大丈夫と考えないようにしてください。
〇モノテルペン炭化水素類
主に柑橘系の精油に含まれています。
例:レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ベルガモットなど
〇フェノール類
例:オレガノ クローブ タイム・チモール など
〇ケトン類
例:ローズマリー・カンファ― ペパーミントセージ、ヒソップ、スペアミント、キャラウェイなど
〇その他
シナモン・カッシア
ラベンダー
ティートゥリー
ここで、
「大丈夫な精油はありますか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
大切なことは、ねこと精油の関係性はまだまだ未知の部分が多いという事実です。
大丈夫な精油もあるかもしれませんが、精油成分は同じ種類の成分、比率のものを作ることはできません。
また、実験をあえてするわけにいきませんね。
疑わしいものは、使わない、必要なことなのか?という考えの方が安全だ、と考えます。
おわりに
いかがでしたか?
ねこにとって、アロマテラピーは危険なもので、ねこのいのちを守り、アロマテラピーを行うには生活の様々な工夫をする必要があることをお分かりいただけたでしょうか。
アロマテラピーで使用する精油は、人の身体へ使う時でも、注意を払うものがあります。
大人、子供、高齢者、治療中のご病気のある人、妊娠中の方などさまざまな背景で考慮して使用することが望ましいものです。
ねこは、人間と比べて小さいからだで、代謝そのものが異なる生き物であることを念頭に置いて、生活の工夫をしてみてくださいネ。
飼い主として、細心の注意をはらうことが『大切な家族のからだ』を守ることにつながります。
できるだけ、元気で長く一緒にいられるように、いろんなことを知ることも大事ですね。