「この精油、いつ開けたんだったかな……」
引き出しの奥から出てきた小さな遮光瓶を手に取って、そんなふうに考えたことはありませんか。
精油(エッセンシャルオイル)には、実は目安となる使用期限があります。
植物から抽出された天然の成分だからこそ、時間とともに少しずつ変化していくのです。
この記事では、精油の使用期限・正しい保管方法・期限切れになった精油の使い道までをご紹介します。
精油に使用期限はあるのか?
結論をいうと、精油には使用期限があります。
精油は植物から抽出された揮発性の成分の集まりで、空気(酸素)や光、熱に触れることで少しずつ成分が変化していきます。
この変化を「酸化」と呼びます。
精油成分が酸化するということは、分析表などに記載されている精油成分が変化している、ということを指します。
そのため、いつまでも同じ状態で使えるわけではないのです。
精油の使用期限の目安
精油の使用期限の目安は次のとおりです。
未開封の場合
製造からおおよそ5年が一つの目安とされています(メーカーによって異なります)。
通常、多くの精油のボトルやパッケージには使用期限が記載されています。
プラナロムの精油を例に挙げると、次のような表示がされています。
開封後の場合
精油は、開封して空気に触れた瞬間から、酸化が少しずつ進みます。
開封後の使用期限の目安は、精油の作り方(抽出方法)によって変わります。
- 圧搾法で得られる柑橘系の精油……開封後6か月
- そのほかの精油……開封後1年以内
ここでポイントとなるのは、柑橘系の圧搾法で採油された精油は、開封後6か月以内に使うという点です。
オレンジ・スイート、レモン、グレープフルーツ、ベルガモットなどの柑橘系は、多くが果皮を搾る「圧搾法(あっさくほう)」で作られます。
圧搾法は熱を加えずに果皮を搾るため、搾りカスなどの不純物が混じりやすく、変化しやすい成分もそのまま含まれます。
そのぶん、水蒸気蒸留で作られる精油にくらべて劣化が早いという特徴があります。
精油の劣化を早めない保管方法
精油の品質を保つには、使用期限だけでなく、どんな環境で保管しているか?も重要です。
使用期限が十分にあっても、よい環境でなければ、精油成分の変化は早く進みます。
精油をより長く良い状態に保つポイントは「光・温度・空気・湿気」の4つです。
光
精油は、光によって酸化が進みます。
精油が茶色や青色の遮光瓶に入っているのは、光による劣化を防ぐためなんですね。
購入したときの遮光瓶のまま、直射日光の当たらない場所で保管しましょう。
温度・熱
高温は精油の酸化を早めます。
直射日光の当たる窓辺やコンロの近くは避け、風通しのよい冷暗所で保管するのがおすすめです。
「では冷蔵庫は?」とよく聞かれますが、冷蔵庫での保管は結露や、出し入れの際の温度変化により、成分が変化してしまう可能性があります。
基本的には少し涼しい部屋の暗所で十分です。
空気
使ったあとは、キャップをしっかり閉めて空気に触れる時間を減らしましょう。
空気(酸素)に触れる回数が多いほど、酸化は進みやすくなります。
湿気
湿気の多い場所も劣化の原因になります。
洗面所やお風呂場の近くは避けたほうが安心です。
こんなサインが出たら劣化かも
精油が劣化してくると、次のようなサインが現れます。
使用期限や開封後の日付だけでなく、こうした状態も一緒にチェックしてみてください。
香りの変化
本来の香りとは違う、酸っぱい香りや、刺激が強い、尖った香り、また、香りが薄いような感じがしてきたら劣化のサインです。
いちばん分かりやすい変化かもしれません。
色の変化
買ったときと比べて濁ってきたり、色が濃くなってきたりすることがあります。
精油はもともとの色が種類によってさまざまなので、「最初の状態と比べてどうか」で見るのがポイントです。
期限切れの精油は使ってもよいの?
「精油って期限が切れたら、捨てなきゃいけないの?」
ここが多くの方が迷うところだと思います。
判断の基本は、まずアロマテラピー用として、「皮膚塗布に使ってよいかどうか」で考えるとよいでしょう。
精油の使用期限、開封後の期限を設けている理由は、精油の成分が変化する可能性があるからです。
例えば、スイート・オレンジ精油に含まれるリモネンは、酸化により強いかぶれを引き起こす成分に変化します。
精油の劣化のポイントを知っていて、確認した時に明らかな変化が見られないと感じても、このような成分の変化は目で見ることもできず、人体・皮膚への影響の可能性を否定することができません。
このような理由から、セラピー用として使うのはお勧めできないというわけです。
ただ、精油の種類によっては、時間を経るごとに熟成されて、香りが深まっていく精油(例:パチュリ・サンダルウッド・ベチバーなど)もあります。
その場合、皮膚塗布以外の使い方であれば十分に楽しめるものもあります。
そこで、「日付」と「状態」の両方を見て、「用途」を限定すると精油を大切に使うことができるということになります。
期限切れの精油の活用法
精油は、大量の植物から抽出した大切な資源です。
期限が切れてしまったからといって、あっさり捨ててしまうのも名残惜しいものです。
そこで、期限切れの精油を活用する方法についてご紹介します。
ここで注意したいことは、精油の香りが心地よくない場合は使わない、という点です。
また、雑巾がけに使うなどの方法も一部紹介されていますが、精油成分が皮膚についてしまうような使い方はおすすめではありません。
次の方法なら比較的安全に、期限切れの精油を楽しめると思うので活用してみてください。
重曹に混ぜる|靴箱やロッカーなどの消臭に
重曹を小瓶に入れて、そこに期限切れしてしまった、好きな香りの精油を垂らします。
重曹をかき混ぜて、倒れてもこぼれないように布、またはキッチンペーパーなどで蓋をし、紐で結びます。
ひもは100均などに売っている麻ひもやリボンなどがいいでしょう。

アロマストーン
アロマ専門ショップや100均などに売っているアロマストーンを準備します。
精油を1種類垂らすのもいいですが、複数種の精油をブレンドし、アロマストーンに垂らすとよいでしょう。

ティッシュやコットン
もっとも簡単で、すぐにできる方法です。
コットンや、ティッシュなどに垂らして、香りを楽しみます。
テーブルに置くとき、精油が直接つかないように、小皿にのせると安心でしょう。

ルームコロンやリードディフューザーにする
期限切れの精油が多量にある場合、精油ブレンドのルームコロンや、スプレーを作ると消費しやすいでしょう。
⭐リードディフューザー作り方
材料)
- 無水エタノール90ml
- 精製水 10ml
- 精油20滴
- ディフューザー容器(ガラス製)
- スティック
手順)
- 無水エタノールをガラス容器に入れる
- 精油をエタノールの入った容器に入れる
- よく混ぜる
- 精製水を加える
- スティックをガラス容器に立てる
※入れる順番を間違えないようにしましょう。間違えると精油が溶けません。

📌精油の活用方法をもう少し知りたい方はこちらを参考にしてください。

まとめ
精油には使用期限があります。
正しく保管すれば、期限の間、劣化を抑えて良い状態で使えます。
もし、期限切れになっても、状態を見極めれば、ルームコロンなどで最後まで活躍してくれます。
そして、もう一つ大事なことがあります。
精油は、貴重な資源であるということ。
その豊かさを十分に活用できるように、活用方法を知っておくことや、少しずつ買い足すように意識づけることも大切なことです。
植物の恵みに感謝して大事に使いたいですネ。
📌アロマテラピーを活用した日常生活の健康管理法にご興味がありませんか?
精油の性質、体の仕組み、安全な取り入れ方についてはこちらがお役に立てるかもしれません。
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